症例

夜間頻尿

《夜間頻尿》

東洋医学では尿は、腎(じん)と膀胱(ぼうこう)という臓腑が中心になって作り出すと考えられています。 この腎や膀胱の機能が失調すると尿の回数が多くなり、頻尿となります。 腎虚(じんきょ=腎が衰える)になると夜間に頻尿となり、これを「夜間尿」といいます。そのため夜間尿だけでなく、耳鳴りや白髪、気力低下といった不調もあらわれやすくなります。腎の機能が不足する原因には、加齢の他に、ストレス、カラダの冷えなどがあります。 飲食物で考えられる原因は、味の濃いもの・冷たいもの・アルコールなどのとりすぎです。

 

症例1:夜間頻尿の改善

 

70代女性、主訴:夜間頻尿のため何回も目が覚める

ここ1~2年かけて、夜間トイレに行きたくなり目が覚めます。ひどい時は1時間おきに目が覚めます。病院で過活動膀胱の薬と八味地黄丸を出してもらったのですが効果がありません。他に効く漢方薬はありますか?

 

困っている症状

夜中に何回も目が覚める

・トイレに行ってもあまり尿が出ない

・薬をたくさん飲んでいるので回数を減らしたい

 

問診と気功(糸練功)で確認したところ、お困りの症状は腎虚と脾虚(気を作る力が低下している)が原因で起こっていると考えられます。

 

症状を改善するために、

①脾と腎を補うお薬

膀胱の緊張を緩める補助薬をお出ししました。

 

服用を始めて1週間くらいで夜間に起きる回数は減りました。2か月目から、週に1回くらい朝まで目が覚めない日があるようになっています。昼間のトイレの回数も多かったのですが、以前より気にならなくなりました。

元の状態に戻るのが嫌なので、薬と補助薬は継続中です。

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