症例

肋間神経痛

《肋間神経痛》

肋間神経痛とは病名ではなく、肋骨に沿って走る神経が何らかの原因で痛む症状を肋間神経痛と呼びます。上半身を動かしたり、前かがみになったり、ある特定の動作で「ビリッ」とする強い痛みが走ったり、継続的に「ビリビリ」と電流が流れて痺れているという症状が起こります。東洋医学では、胸における気・血・水の滞りが原因と考えます。ストレスなどにより気の巡りが悪くなる(気滞)、気滞が高じることや外傷の影響で血の流れが悪くなる(お血)、胃腸の不調により水が滞ることで痛みや冷えなどが生じる(水毒)、といった状態を改善する漢方薬が効果的です。冷えることによって悪化するケースが多くみられます。複合して痛みになるケースが多く、治療する場合、痛みの原因になるこの3つ滞りを調整することで肋間神経痛の痛みを緩和していきます。

 

症例1.遊走性の肋間神経痛

80代女性、主訴:肋間神経痛(痛む場所が移動する)

2~3年前から軽く痛むことはあったのですが、最近痛みがひどくなり病院に行きました。痛みは日によって右に出たり、左に出たりします。最初は鎮痛剤が効いていたのですが、今ではいくら飲んでも痛みが治まりません。病院で、強い薬に変えてもらったのですが効果がなくずっと痛みます。神経ブロックの注射をするとしばらくは止まるのですが、また痛くなります。

 

困っている症状

病院での診断は、肋間神経痛

ずっと右か左のどちらかが痛い

痛み止めが全然効かない

・夜も痛みで目が覚めることがある

 

問診と気功(糸練功)で確認したところ、お困りの症状はストレスなどによる気滞が引き金となり、血の巡りが悪くなっていることにより起こっている症状だと考えられます。

 

症状を改善するために、

①血の巡りを改善する漢方薬

気滞を取り除く補助薬をお出ししました。

 

飲み始めてから、すぐに痛みが軽減してきました。5か月目から、1日2回に飲む回数を減らしています。やめるとまだ痛みが出るので、服用継続中。

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